Creation and Control情報

Creation and Controlが出揃ったようです。
BGGのサイトのほうで残りのSpoilersが上がりましたし、nerunnercards.infoのほうでも絵はまだにしてもカードテキストは全文上がったようです。
http://netrunnercards.info/find/?q=e%3Acac&sort=set&view=spoiler&mode=full&_locale=en
ということで近いうちcardgamedbにもアップデートがあると思います。


個人的にRunner側はMonolithがいろんな意味でやばいと思ったり、Darwinの代わりに使えそうなAtmanがあったり、Levy AR Lab Accessでしきりなおしたりと、楽しそうな予感がします。
一方、Corp側はIdentityをどう活かしたらいいのかさっぱり予想がつかないですが、新たなBrainDamagaのCerebral Overwriterや、Efficiency CommitteeやHaas Arcology AIなどの条件付のクリック増加など、それぞれのカード単体はそれなりに面白いと思います。
今回の大拡張であきらかにHBとShaperの利用率は上がると思いますが、自分もちょっと組んでみたいなと思っています。

Personal Workshopに関するルーリングについて

Android: Netrunnerで割とよく間違えるシリーズ第二弾です。
今回はPersonal Workshopについて。
カードテキストは以下になります。

[Click]: Host a program or piece of hardware from your grip on Personal Workshop and place power counters on it equal to its install cost.
1 [Credit]: Remove 1 power counter from a hosted card.
When your turn begins, remove 1 power counter from a hosted card.
When there are no power counters left on a hosted card, install it, ignoring all costs.

日本語訳*1

[クリック]: 個人的作業所を、君のグリップの、プログラム1 つかハードウェア1 つのホストとし、その上にそれのインストールコストに等しい数のパワーカウンターを置く。
1 [クレジット]: ホスト上のカードのパワーカウンターを1 個取り除く。
君のターンの開始時、ホスト上のカードのパワーカウンターを1 個取り除く。
ホスト上のカードの上にパワーカウンターが残っていない時、それをすべてのコストを無視してインストールする。

カードテキストをぱっと見ただけで複雑なのがご理解いただけると思います。
まず気をつける点としては、各行ごとに効果が独立しています。
そして、厳密な定義として、1行目と2行目は消費型能力(Paid abilities)で、3行目と4行目は条件節能力(Conditional abilities)で、それぞれの能力で効果が発動するタイミングが変わります。
そういう点でもややこしくなっています。
ただ、ざっくりとして動きは以下のようなものになります。

  • Personal Workshopにはプログラムかハードウェアがホストでき、ホストするには1クリック消費する。ただし、クリックを消費する消費型能力なので、アクションとしてのみ発動できる。
  • Personal Workshopにホストされたカードは自身のコスト分のパワーカウンターが乗る。
  • ターンの開始時に、Personal Workshopにホストされているカードのうちのひとつだけパワーカウンターを取り除く。
  • Personal Workshopにホストとされているカードで、パワーカウンターがなくなったカードはインストールコストを無視してインストールされる。



ここでいくつか疑問がわくと思います。

  • Personal Workshopにホストされたカードがある状態で、Personal Workshopがトラッシュされた場合
  • メモリコストの上限を超えた場合
  • Parasiteのようなインストールするのに条件があるもので、インストール条件を満たさない場合



まずPersonal Workshopにホストされたカードがある状態で、Personal Workshopがトラッシュされた場合について。
Personal Workshopも含めて、ホストされているカードすべてトラッシュされます。
これはルールブックの22Pの「ホスト」の項目に書かれています。
要はDjinやParasiteをホストしているICEなどと同じです。


次に、メモリコストの上限を超えた場合について。
これは通常のインストールと同じく、インストールされているプログラムのうち、メモリコストの上限を超えないようになるまでプログラムをトラッシュしてください。


最後に、Parasiteのようなインストールするのに条件があるもので、インストール条件を満たさない場合について。
公式のFAQ1.1*2の4Pの「How does Personal Workshop work?」というところに以下の文があります。

When there are no power counters on a program or a piece of hardware that has a play restriction on it that cannot be met (such as a Parasite with no rezzed ice to be hosted on or a console when there is already a console installed), that program or piece of hardware is trashed instead of being installed.

正確な日本語訳を書くのが億劫なので要約しますが、インストールされずトラッシュされる、ということになります。
今のところこの対象は、Parasite、Personal Touch、ハードウェアのコンソールです。
これについてはルールブックには特に記載がないで、今後はアップデートしてほしいところです。
というのも、TestRunやRetrieval Runについても同じことが起きうるからです。
といっても、かなりのレアケースではありますが。


あと、ParasiteとPersonal Workshopのことで、ちょっとマニアックな話があります。
ターン開始時にPersonal Workshopの効果でパワーカウンターが取り除かれることでParasiteがインストールされた場合、Parasiteのウィルスカウンターは乗るかどうか、ということです。
結論を言いますと、ウィルスカウンターは乗りません。
「ターン開始時」というのはある幅をもった時間ではない、という解釈のようです。
ターン開始時にチェックが走り、そのときに場になければ発動しない、という動作になっています。
詳しくは、BGGのスレッドのほうで議論されています。
http://boardgamegeek.com/article/11725154#11725154


このPersonal Workshopについては上記のようにいろいろと複雑なところがあります。
それに加えて、消費型能力の発動できるタイミングも厳密には決まっています。
そのため、Personal Workshopは現状のAndroid: Netrunnerのルーリングでは、かなりやっかいな部類に入るものでしょう。
これが理解できれば多少複雑なものについても大丈夫だと思います。

Android: Netrunner用Google Chrome拡張

BGGに話題があがっていたので。
http://www.boardgamegeek.com/thread/992163/netrunner-chrome-extension-testers-wanted
拡張は以下のURLからインストールできます。
https://chrome.google.com/webstore/detail/netrunner-lookup/falbpbbdomlkdjlfippfjopgihdekanf


どんなものかというと、ブログや記事などでのカード名にリンクが付き、マウスオーバーすると画像が表示されるようになります。
上記Chrome拡張をインストールすると、Chromeの右上にクレジット上のアイコンが追加されるので、そこをクリックするとリンクが付くという感じです。
自分のブログなど、カード名は基本的に英語名なため、便利ではないでしょうか。

New Angeles City Hallのルーリングについて

New Angeles City Hallは割と間違いやすいので、そのルーリングについてちょっと書きます。
カードテキストは以下になります。

2 [Credits]: Avoid 1 tag.
Trash New Angeles City Hall when you steal an agenda.

2 [クレジット]: タグを1つ回避する。
君がアジェンダを盗んだ時、ニューアンゼルス市役所をトラッシュする。

この「回避(Avoid)」というのは、ルールブック*1の21ページに記載があります。

妨害と回避
カードの能力の中には「妨害」や「回避」の用語を使っている物があります。
妨害や回避効果は、他の効果を打ち消すことのできる唯一の効果です。
妨害や回避効果には何を妨害したり回避したりするかが示されていて、妨害や回避された効果は解決されません。
妨害や回避効果は、それが妨害したり回避したりする効果の解決中にいつでも発動できます。

それで、具体的には、New Angeles City Hallはタグを受け取るタイミングで、発動コストの2クレジット支払えばタグを受け取らない、という効果になります。
よく勘違いするのは、2クレジット払えばタグを外せる、です。
あくまでもタグを受け取るのを回避するのであって、タグを外す能力ではないです。


あと、もうひとつよく間違えるのは、Account Siphonで受け取ったクレジットでタグを外せるか、ということです。
結論から言いますと、タグは外せません。
理由は、クレジットを受け取るタイミングとタグを受け取るタイミングが同時で、タグを受け取るタイミングではクレジットがないからです。
以下、BGGのスレッドにその話があがっています。
http://boardgamegeek.com/article/12565748#12565748
少し状況は違いますが、タグを受け取るタイミングですでに4クレジット持っていれば、タグを外すのに4クレジットを使用し、Account Siphonでクレジットを受け取る、というのは問題ありません。
要するに、タグを受け取るタイミングで発動コスト分のクレジットがそもそも必要ですよ、ということです。


まとめとして、以下になります。

  1. タグの回避は、タグを外すとは違う。
  2. タグの回避は、タグを受け取るタイミングでのみ発動する。
  3. 発動コスト(New Angeles City Hallの場合はクレジット)を支払ってタグを回避する場合、そのコストはタグを受け取る時点で、支払えないと回避できない。

*1:奇跡家分館 和訳ルールの部屋より 日本語のルールブック: http://logicwolf.sakura.ne.jp/kisekiya/translation/pdf/anr_00_rule.pdf

十二季節の魔法使い日本選手権

簡単ながらレポートを。

今日行われた、十二季節の魔法使い日本選手権、参加人数14人の予選4回戦スイスドローでした。
3人卓*2、4人卓*2があり、大会ポイントのルール上、4人卓は非常に不利なためなんとか最初の卓は3人卓と心の中で祈っていたら、3人卓になってよかったです。
で、予選の成績は1位、1位、2位、1位で、大会ポイント17点で、予選1位通過しました。
全体的に運よく勝てた感じでした。
特に第4回戦は非常に不利な状況でそのままだと3位で予選落ち確定でしたが、なんとか神聖の杯+イオリスのルーン立方体のコンボ(4魔力40点、運ゲー)を2回決めれてなんとか3位を回避して1位になったのが大きかったです。
ちなみに2回戦目も駄目出しでこのコンボを決めたため、予選で運をすべて使い果たしたんじゃないかなと思います。

決勝は、この大会のためにわざわざ神戸から来られた十二季節の魔法使い数百戦をしているヘビープレイヤーの方と、エーツーさんという去年ビブリオス選手権で優勝された某界隈で有名な方です。
ちなみにお二人ともBoardGameArenaでレーティング1900とか2000点とかの強豪プレイヤーで、自分はたまにプレイする程度で1600点台というへっぽこです。
そして、3回戦目で同じメンバーでして、そのゲームでは1位から3位までそれぞれ1点差という僅差の勝負になりました。
で、決勝の結果はというと、自分は3位でしたが、全員200点以上のハイスコアでした。
ちなみに、1位は神戸から来られた方で、最後のほうでなんとかラグノールのペンダント*2で大量の魔力を作って、それを変転+1ボーナスでクリスタルに変えるプレイが成功して、大逆転をされました。
こういう場で勝つには爆発力がないと厳しいな、と改めて思い知らされました。

今回は、参加人数は少なめでしたが対戦した方々は強い人ばかりで、4回戦スイスドローとなると何回も同じ人とあたるので、それがかなり辛かったです。
とはいえ、その中で予選通過で、しかも1位通過できたというのは、それなりにプレイできた証左だったんじゃないかなと、自分では思っています。

Genesis Cycleでの大まかなデッキタイプについて:Runner編

Android: Netrunnerの話ですが、Genesis Cycle最後の拡張Future Proofが出て時間が経つので、そろそろどんなデッキがあるのか、というような話をしようと思います。
ただし、あくまでもざっくりしたもので、細かいところはいろいろとあると思います。
今回はRunnerのみです。


Anarchは、NoiseWorkshopが一番有名でしょう。
これはPersonal Workshopを主軸に、大量のウィルスとそこそこのアイスブレイカーをPersonal Workshopを使ってどんどこインストールして、最後はArchiveにRunして勝つというデッキです。
AnarchのWyldsideとStimhackがPersonal Workshopとシナジーが非常に高く、また、Aesop's Pawnshopとも抜群にいいです。
ただし、ほとんどの影響ポイントをPersonal WorkshopとAesop's Pawnshopで使ってしまうため、これ以外の他派閥カードをたくさん入れるわけにはいかず、プレイ中にうまく対応されることがあります。
そのため、自分はPersonal Workshopを使わず、Aesop's Pawnshopを主軸にしたウィルスデッキを使っています。
このタイプのほうは影響ポイントにゆとりがあるため、Corpにキーカードが読まれにくいというメリットがあります。
Noiseばかりの話になってしまいましたが、一方Whizzardは・・・。
申し訳ないですが、Whizzardは今の環境だとあんまり強くないと思います。
ただ、組むとしたらID能力を生かすためにDoppelgangerを入れて手数を稼いだり、低コストの固定値のアイスブレイカーを生かすためにDinosaurusで底上げを図ったりと、工夫の余地はありそうです。
逆に言うとほとんど警戒されていないであろうIDであるため、うまく立ち回れる戦略があれば、メタゲームの関係上、大会では上位に食い込めるのではとも思っています。


Criminalは、Gabriel Santiagoだけですでにチートでしょう。
Account SiphonやDesperado、Emergency ShutdownやSneakdoor Beta、Compromised EmployeeやSpecial Order、Inside Jobといった強力なカードを入れ、他派閥の優秀なアイスブレーカーを入れたオーソドックスなデッキが無難で強いと思います。
序盤からHQへのRunが止まらず、そのまま押し勝つことも珍しくないです。
どの戦術(HQをガシガシ攻めるのか、他も適度に攻めるのか)を主軸にするかで枚数や入れるカードが多少は変わりますが、デッキ自体はがらりと変わることはないでしょう。
一方、Andromedaのほうは、戦術の幅が広いデッキになります。
初期アドバンテージを生かしたModdedといった有効なEventカードをたくさん入れ、Underworld Contactなどのリンクを生かしたオーソドックスなタイプから、Doppelganger、All-nighterを入れたNotorietyデッキ、Public SympathyをからめたQuality TimeとRetrieval RunとFemme Fataleのオーバーグリップコンボなどなど、考えられる幅がたくさんあります。
そのため、プレイする人の個性が反映されやすいIDであるとも言えます。


Shaperでよく見かけるのは癖のないオーソドックスなKeite、と思いきや、ChaosWorkshopでしょうか。
NoiseWorkshopとの違いは、こちらはウィルスをインストールしてもR&Dが削れないかわりに優秀なEventカードであるTestRunがあるため、TestRunでFemme Fataleを釣ってきてからのPersonal Workshopにホストのコンボですね。
ChaosWorkshopでは、Noiseみたいな一発逆転要素があまりないため、プログラムをいち早く場に出す必要があります。
そのためにも、Stimhackはかなり重要なカードになります。
コンボパーツさえ揃えばそれなりに早く柔軟に動けるため、好んで使ってる人は多いでしょう。
一方、KeiteはID能力とPersonal Workshopとの相性が悪いので、こちらはPersonal Workshopは採用しません。
他派閥も含めた優秀なアイスブレーカーとMagnum Opus、出すと以降莫大なアドバンテージになるThe Toolbox、優秀なEventカードであるTinkeringとThe Maker's Eyeといったカードを入れたのがオーソドックスなKeiteデッキになるでしょう。
Magnum Opusが生み出す莫大なクレジットで、中盤から終盤をリードするのがデッキコンセプトになります。
スパイスとして、Inside JobやVampみたいな奇襲カードがあると立ち上がりの遅さをリカバリーできると思います。
これ以外にも、Replicatorと優秀なハードウェアを取り揃えたRepliKeiteデッキ(RepliChaos)などもあります。


ここで紹介したのはわりと一般的だと思われるデッキをざっくりと紹介しました。
もう少しマニアックなデッキについては綾羽さんがちゃんと書いてくれるはずです。
ということで、Runnerについては簡単ながら以上です。

Weyland Many Transaction Deck

第三回柏木シティグリッドで使用したCorp側のデッキです。
Weylandとしては割と王道なデッキだと思います。

Deck Created with CardGameDB.com Android: Netrunner Deck Builder

Identity:

Weyland Consortium: Building a Better World (Core)

Total Cards: (49)

Agenda: (12)

2x Government Contracts (A Study in Static)

3x Posted Bounty (Core)

3x Hostile Takeover (Core)

3x Project Atlas (What Lies Ahead)

1x Private Security Force (Core)

Asset: (4)

2x Snare! (Core) ■■

2x Melange Mining Corp (Core)

ICE: (17)

3x Ice Wall (Core)

2x Hadrian's Wall (Core)

2x Archer (Core)

3x Caduceus (What Lies Ahead)

2x Enigma (Core)

1x Tollbooth (Core) ■■

2x Matrix Analyzer (Core) ■■

2x Shadow (Core)

Operation: (16)

3x Beanstalk Royalties (Core)

2x Scorched Earth (Core)

3x Green Level Clearance (A Study in Static) ■

3x Hedge Fund (Core)

3x Commercialization (Cyber Exodus)

1x SEA Source (Core) ■■

1x Oversight AI (A Study in Static)

Upgrade: (0)

Total Agenda Points: 20

Influence Values Totals -

Haas-Bioroid: 3

Jinteki: 4

NBN: 8

The Weyland Consortium: 37

メインの動きとしては、デッキに12枚入れたOperationのTransactionを使いクレジットを稼ぎ、その潤沢な資金で息切れしないで勝つということになります。
裏の手としては、SEA Sourceなどでタグを付けてからのScorched Earthで焼く、になります。
どちらにしても、序盤にクレジットを稼ぐ必要があり、また、強力なICEであるArcherをRezできるようにするために、Hostile Takeoverを早めにScoreしておきたいです。
持久戦になってもIce WallやHadrian's WallをAdvanceして守りつつ、使ったクレジットをCommercializationで回収できるので、そこまで分が悪くはないです。
いまだと、Melange Mining Corpの代わりにSimone Diegoを使うのもありだと思っています。
Trashコストが比較的高いのと、見えても優先的にTrashされない、Account Siphonの耐性がある、というのが理由になります。
ブラフ要素などのためにSnare!を2枚入れていますが、それをData RavenなどにしてICEを多めにするのもありだと思います。
Agendaの数は多めにしているため、その数を少なくしてその分をICEにまわすのもありだと思います。

裏の手を常に意識しながら戦う必要があるため、ちょっとプレイングは難しいかもしれません。
しかし、大量のクレジットは安心感もあり、安定した戦いができるデッキでもあるため、自分としては結構気に入ってるデッキです。