3人以上のプレイヤーでプレイするものでのレーティング方法

ちょっと堅苦しい話ですが、大事なので。

レーティングについて

そもそもレーティングとはプレイヤー同士の現在の実力を数値化したものです。
それによって、プレイヤー間の実力を定量化することで、似たような実力同士で対戦させたり、順位を出したりすることができるようになります。
競技によっていろいろと計算方法が違うもので、また、計算する対象も変わります。
計算方法については後述しますが、一般的には、プレイ結果の順位や勝ち負けに応じてポイントが増減します。
例えば、1位には15点、2位5点、3位-1点、4位-5点や、勝てば1点、負ければ-1点など。
レーティングをつけようと思ったときに大事なのは、何に重きを置くのかだと考えています。
例えばば、ゲーム内のスコアをレーティングの評価に入れるかどうかです。
もう少し具体的に言うと、ゲーム内で点差が広がっているなら実力差があるでしょうという意見と、それは必ずしもそうとは言えないという意見です。
その評価によって計算対象(例でいうところの順位以外にもゲーム内スコアも入れるかどうか)と計算方法(計算対象が増えるかどうか)も変わるためです。
このあたりは何をどう評価するか、ということで人によって意見が食い違うところなので、自分としては最小公倍数的なところが無難だと思っています。


2人プレイでの計算方法について

2人プレイの場合については、イロレーティングという計算方法があります。
詳しくは下記リンク参照のこと。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
簡単に言うと、レーティングの点差が勝率の差になるというものです。
これは点差から勝率が導けるため、大変便利です。


3人以上プレイでの計算方法について

しかし、残念ながら上記イロレーティングは2人対戦用のもので、3人以上の場合にはそのまま適用することができません。
プレイ人口の多いドミニオンカタンなどのでは2-4人であり、多くのアナログゲームでは3人以上のものがほとんどです。
自分が軽くぐぐってみても、有用な計算方法は見つけられませんでした。
自分としてはイロレーティングを応用して3人以上の場合で使えないかなということを考えてみました。
大抵のゲームでは1位になることを目指すということなので、その点を踏まえての計算方法です。

  • レーティングを二種類計算する(便宜上A、Bとする)。
  • 評価(順位など)はレーティングA、Bの合計で行う。
  • それぞれが個別に対戦したとみなして計算する。
  • 計算方法はイロレーティングを使う。
    • 引き分けは0.5勝利とする(レーティングポイントの移動がありうる)。
  • レーティングAについて
    • それぞれが順位が上なら勝ち、下なら負けとする。
    • ゲームルールに従って、同着の場合は引き分けとして計算する。
  • レーティングBについて
    • 1位のみが勝ちそれ以外は1位に負けるとする。
    • 2位以下はそれぞれ引き分けとする。
    • ゲームルールに従って、1位が同着の場合は、同着同士は引き分けとする。

具体的には以下の表になります。
表は4人プレイで、同着がいないとします。

  • レーティングA
1位 2位 3位 4位
1位
2位 ×
3位 × ×
4位 × × ×
  • レーティングB
1位 2位 3位 4位
1位
2位 ×
3位 ×
4位 ×


こうすることで、3人以上でもイロレーティングが使えるようになります。
レーティングAだけでいいんじゃないかという意見があると思います。
しかし、それだと2位を取る戦略が強くなりすぎりました。
やっぱり1位を取るのが大事なので、補正としてレーティングBを入れています。
あと、ゲームによっては評価にあわせてレーティングA、Bの重み付け(係数や初期ポイント)を変えたり、勝ち負けをいじるのがいいと思います。

外部に公開しているものではないですが、自分で使っています。
やってみると1位取るのは大事ですが、1位が絶望的な状況にでも上の順位をとることが大事になります。
そのため、あまりゲームを壊すこともない場になりやすく、個人的には結構気に入ってます。